海外FX・国内FXを併用したら税金で損する?メリット・デメリットと確定申告の方法を解説

海外FXと国内FXには様々な違いがありますが、併用して運用することも可能です。
併用ってなんだか大変そうじゃない?
手間がかかる部分があるのは本当じゃ。でもメリットももちろんあるぞ。
併用するメリット・デメリットや、税金はどう計算すればいいのかなど、気になる点を解説します。
この記事を先読み
- 海外FXと国内FXの併用はうまく使えばメリットを得られる
- 海外FXと国内FX併用時のシミュレーションと確定申告の方法
- リスク判断や口座管理のできる中級者~上級者に併用がおすすめ
目次
海外FXと国内FXを併用するメリット
海外FXと国内FXには相違点がたくさんあり、提供されるサービスも異なります。最大レバレッジやロスカット制度、税制、取引手数料、安全性、取り扱い銘柄などが主な違いです。
| 比較項目 | 海外FX | 国内FX |
|---|---|---|
| 最大レバレッジ | 最大1,000倍〜無制限(業者により異なる) | 最大25倍(金融庁規制により上限固定) |
| 追証の有無 | 原則なし(ゼロカット採用) | あり(証拠金を超える損失は追加支払い義務) |
| 入出金のしやすさ | 国内外銀行・クレカ・仮想通貨・bitwallet等に対応 | 国内銀行と連携しやすく即時入金・円建てで簡単 |
| スプレッドの広さ | 変動制で狭いが、指標時は拡大しやすい | 原則固定だが、平均はやや広め |
| 税金 | 総合課税(最大45%超+住民税) | 申告分離課税(税率一律20.315%) |
| 安全性 | 無登録業者が多く、自己責任で選ぶ必要あり | 金融庁登録業者のみで信頼性・法的保護あり |
| 約定力 | NDD方式(市場直結で高速約定) | DD方式(業者を通すためリクオートやスリッページの可能性あり) |
| ボーナス | 高額ボーナスあり(入金・取引・口座開設など) | 基本的になし |
| 取り扱い銘柄 | 通貨ペア、株価指数、ゴールド、仮想通貨など豊富 | 通貨ペアが中心。CFDは業者により異なる |
この違いを活かしてより合理的なトレードに役立てるというのが、併用の基本的な考え方です。それぞれのメリットを「いいとこ取り」することで、デメリットを相殺したりリスクを減らしたりすることを目指します。
海外FXと国内FXを併用するメリットとしては以下が挙げられます。
国内外FX口座を併用するメリット
- トレードスタイルに合わせて口座を分ける
- 万一の事態に備えてリスクを分散させる
- 税負担や収益バランスを調整する
トレードスタイルに合わせて口座を分ける
人によって得意なトレードスタイルは違います。また、いくつかのスタイルを使い分けている人もいるでしょう。
<スキャルピング・短期トレード>
- 狭いスプレッド
- ゼロカット
- 約定力
→海外FX(ECN口座)
<中長期トレード・スイング運用>
- 固定スプレッド
- スワップポイントの変動が少なめ
→国内FX
<仮想通貨やゴールドの取引>
- 取扱銘柄が豊富
- 土日も仮想通貨トレード可能
→海外FX
このように、取引戦略と目的によって口座を使い分けることで利益効率や税務面の最適化も可能です。
市場の特徴を理解し、自分の目指すトレードに有利な口座を選べば、一つの市場のルールや枠に縛られない自由度の高い取引ができます。
不測の事態に備えてリスクを分散させる
海外FXと国内FXを併用することで、リスクを分散しながら柔軟な運用が可能になります。両者にはそれぞれ異なる特徴があり、それを理解したうえで併用することで、安定したトレード環境を築くことができます。
海外FXの特徴
- 高レバレッジやゼロカット制度により、大きな利益を狙いやすい
- ボーナスなどの特典がある一方、出金トラブルや規制リスクも存在
国内FXの特徴
- 信託保全などの法的な保護があり、安全性が高い
- レバレッジは最大25倍、取扱銘柄や取引条件に制限がある
これらを併用することで、たとえば「相場急変時に片方が使えなくなってももう一方で対応できる」といったリスク対策が可能になります。
また、実際に両方を使ってみることで以下のような利点も得られます。
- 自分に合った取引環境を比較しながら見極められる
- 市場の変化や業者のトラブルに柔軟に対応できる力がつく
- 資金を分散することで、万一の損失リスクを軽減できる
取引口座は一つに絞る必要はありません。資金の一部を分けて運用することで、異なるリスクや市場に対応するスキルも自然と身につき、長期的なトレード継続にもつながります。
税負担や収益バランスを調整する
海外FXと国内FXを併用することは、税制面と収益バランスの調整において非常に有効です。その理由は、両者の課税方式がまったく異なるため、収入状況や損益の出方によって、使い分けることで税負担を抑える工夫ができるからです。
たとえば海外FXで利益が大きくなりすぎてしまった場合、それ以降の取引を国内FXに切り替えることで累進課税による税負担を抑えられます。
課税対象となるのは利益が確定(決済)したタイミングなので、年末に確定させるか年を越すかで税金の額をコントロールすることも可能です。
海外FXと国内FXを併用するデメリット
海外FXと国内FXを併用するメリットは前述の通りですが、全く異なる環境で同時に取引をすることは簡単であるとは言えません。
海外FX・国内FXどちらかのみで取引をしているとき以上に、情報収集能力や口座管理能力、リスク管理能力が必要です。
さらに、把握しておくべきリスクや手間も発生します。
具体的なデメリットとしては以下が挙げられます。
国内外FX口座を併用するデメリット
- 損益通算に制約がある
- 口座管理の難しさと運用コストの発生
損益通算に制約がある
海外FXと国内FXは課税区分が異なります。
- 海外FXでの利益は総合課税の「雑所得」
- 国内FXでの利益は申告分離課税の「先物取引に係る雑所得等」
一例として、
“海外FXで100万円の利益と国内FXで50万円の損失”
が出た場合、「利益を相殺し、50万円として税負担を抑える」といったことができません。
口座管理の難しさと運用コストの発生
併用によって2種類以上の業者・取引環境を同時に管理することは日々の負担となります。
- ログイン情報や入出金管理
- 取引履歴や損益の集計
- 税務処理のためのレポート確認・為替レートの換算
- ボーナスやキャンペーンの条件チェック
といった管理を続けていくことは想像以上に手間のかかる作業です。
さらに、金銭的なコストもかさんできます。
- 入出金手数料コスト
- スキャルピング用インフラ費用
- MT4/MT5のバックアップ・専用ソフト・自作インジケーター購入費
| 項目 | 海外FXの費用目安 | 国内FXの費用目安 |
|---|---|---|
| 入出金手数料 | 数百円〜数千円(片道) | 無料〜数百円 |
| 為替両替手数料 | 数十円〜数百円/1回 | 通常発生なし |
| 取引手数料(ECN口座等) | 片道3〜5ドル/1ロット | 通常無料 |
| スプレッド | 通貨ペアによる(0.0pips~) | 原則固定(0.2〜1.0pips程度) |
| VPS(仮想サーバー) | 月額1,000~3,000円 | EA利用者は同様 |
| EA/インジケーター購入費 | 5,000〜100,000円(1回) | 同上 |
| 税理士への申告代行費用 | 年間2万〜6万円(海外FX込み) | 年間1万〜3万円 |
| ツール/サポート関連 | 無料~月額1,000円 | 同上 |
併用は安易に手を出すと、メリットを享受することなく撤退を余儀なくされるリスクもあります。様々なコストを考えた上で、それを上回るメリットがあるかをしっかりと検討することが大切です。
初心者向きではなさそうね。
ある程度トレード経験を積んでからのチャレンジがおすすめじゃ。
海外FXと国内FXを併用したら税金はどうなる?
海外FXと国内FXは適用される課税制度が違います。そのため、両者の利益を通算することはできません。それぞれの利益を別々に扱い、申告する必要があります。
法人の場合は利益は事業所得扱いになり、損失通算できたり損失繰越が10年間可能になったりと適用されるルールが変わるんじゃ。収益が多いなら法人化が節税対策になるぞ。
海外FXの税金が発生するタイミング
海外FXの課税タイミングについては、以下のポイントが重要です。
「出金=課税ではない」
よくある誤解ですが、「口座から出金したら課税される」というのは誤りです。
実際には、取引で利益が確定した時点で課税対象となります(出金の有無は関係なし)。
含み益は対象外、確定損益のみが課税対象です。
ポジションを保有中の含み益は課税されません。
課税対象になるのは、あくまで決済済み(確定)の損益です。
海外FX口座はドルやユーロ建てが多いため、出金時に為替レートの変動で得た利益(為替差益)が発生することがあります。
この為替差益も雑所得として課税対象になるため、出金タイミングによって納税額が増える可能性があります。
課税対象の計算方法
1月1日〜12月31日までの確定利益 − 必要経費(VPS代・通信費など)
= 課税対象額(雑所得として総合課税)
海外FXの税金は、「利益を出金したとき」ではなく「利益を確定させたとき」に発生するという点をしっかり理解しておくことが大切です。
海外FXの利益にかかる税金の計算方法
まずは海外FXの計算手順について確認してみましょう。
- 1年間の確定利益を計算
- 必要経費(通信費・PC代・VPS代など)を差し引く
- 他の所得(給与など)と合算する
- 所得控除を差し引いた課税所得に対し、累進税率を適用する
- さらに住民税(10%程度)がかかる
海外FXで50万円の利益が出た場合の税金シミュレーション
具体例として、以下の条件で計算してみます。
前提条件
- 海外FXの確定利益:50万円
- 必要経費:20万円(VPS代、通信費、書籍代など)
- 給与所得:500万円(源泉徴収済み)
- 年齢:40歳
給与所得控除と総所得の計算式
給与所得控除 = 5,000,000円 × 20% + 440,000円 = 1,440,000円
給与所得 = 5,000,000円 − 1,440,000万円 = 3,560,000円
雑所得
500,000円(利益) − 200,000円(経費)= 300,000円
<総所得>
合計所得 = 3,560,000円(給与所得)+ 300,000円(FX)= 3,860,000円
基礎控除・社会保険料控除の計算式
基礎控除:480,000円
社会保険料控除:760,000円
480,000円 + 760,000円 = 1,240,000円
課税所得の計算(2024年現在の速算表)
合計所得 - 所得控除
3,860,000円 - 1,240,000円 = 2,620,000円
所得税(概算)
2,620,000円 × 10% – 97,500円 = 144,500円
住民税
住民税 = 課税所得 × 10%
= 2,620,000円 × 0.10
= 242,000円
合計納税額(概算)
144,500円(所得税)+ 262,000円(住民税)= 406,500円
出金の有無にかかわらず確定損益が課税対象
雑所得は損失の繰越控除ができない
実際には扶養人数や年齢、生命保険料、医療費控除などによって金額は変化します。
利益が出た年は翌年の納税に備え、資金の準備をしておくことが大切です。
海外FXと国内FXで利益が出た場合の税金シミュレーション
さらに、上記の場合に加えて国内FXでも20万円の利益が出たと仮定してシミュレーションしてみましょう。
<前提条件>
- 国内FXの確定利益:25万円
- FX経費:5万円(通信費、書籍代、セミナー代など)
- 給与所得:500万円(源泉徴収済み)
国内FXの課税対象額
250,000円 - 50,000円 =200,000円
国内FXの課税額計算
200,000円 × 20.315% = 40,630円
→40,600円(100円未満切捨)
この金額を、先ほどの住民税や所得税と足したものが納税額の合計となります。
納税額シミュレーション結果
144,500円(所得税)+ 252,000円(住民税)+ 40,600円(国内FX)
= 432,100円
確定申告の方法と必要書類
確定申告が必要かどうかは、所得の状況や立場などの条件によって変わります。
| 区分 | 具体例 | 確定申告が必要になる条件 |
|---|---|---|
| 給与所得者(1ヶ所) | サラリーマン・OLなど、1社のみ勤務 | FX利益が20万円以上 |
| 給与所得者(2ヶ所以上) | 副業している会社員・バイト掛け持ち | 金額に関係なく原則必要 |
| 年金受給者 | 公的年金を受け取っている人 | 公的年金等の収入金額が400万円以上 +その他の所得が20万円以上 |
| 扶養に入っている人 | 配偶者や親の扶養内で収入が少ない人 | FX利益が48万円以上 |
| 無職・専業トレーダー | 他に収入がない人 | FX利益が48万円以上(基礎控除以上) |
自営業者やフリーランス、専業トレーダーは申告が必要です。会社員など、企業に勤めて給与を受け取っている人でも年間の利益が20万円を超えたら申告しなければなりません。
海外FXと国内FXの利益は独立した課税区分として考えるため、個別に20万円を超えなければ確定申告は不要となります。
海外FXと国内FXの両方でそれぞれ20万円以上の利益が出た場合、確定申告をする必要があります。
確定申告の方法
確定申告は手書きで作成することもできますが、国税庁公式サイトや会計ソフトでも可能です。ここでは国税庁公式サイトで作成するケースを想定しています。
必要書類一覧
- 確定申告書B(第一表・第二表)
- 収支内訳書(雑所得用)または「先物取引に係る雑所得等の計算明細書」
- 本人確認書類(マイナンバーカード または 通知カード+身分証明書)
- 源泉徴収票(会社員・給与所得者の場合)
- 海外FXの損益データ(MT4/MT5の履歴やCSVファイルなど)
- 国内FXの年間損益報告書(証券会社が発行)
- 各種控除証明書(該当する場合)
└ 社会保険料控除、生命保険料控除、医療費控除、ふるさと納税など - 経費の領収書・レシート(VPS、ツール、書籍など)
海外FXと国内FX併用時の確定申告手順【画像付き】
申告手順(e-Taxまたは紙)
- 国税庁「確定申告書作成コーナー」で申告開始
- 申告する所得の選択で「先物取引」「雑所得」をチェック
- 各所得の入力
- 国内FXの利益を「先物取引」ページに入力
- 海外FXの利益を「雑所得(業務・その他)」ページに入力
- 所得控除・ふるさと納税・保険料などを入力
- 住民税の取り扱いを確認
- 納税額を確認し、提出(e-Taxまたは印刷して税務署)
1.国税庁「確定申告書作成コーナー」で申告開始
まず国税庁のサイトの「確定申告書等作成コーナー」を開き、「作成開始」をクリックします。

引用元:国税庁確定申告等作成ページ
マイナンバーカードの有無、マイナンバーカードを読み取れるスマートフォンまたはカードリーダライタ(マイナンバーカードを読み取る機器)の有無、提出方法を選択します。
マイナカードとスマートフォンがあるなら、e-Taxからの提出が便利です。e-Taxは現在7割の人が利用しており、郵送の手間が省けたり添付書類提出が省略できたりとメリットが多く国税庁も利用を促しています。
e-Taxからの提出をする場合、マイナカード作成時に設定した暗証番号や利用者識別番号が必要となります。手元に番号を用意しておきましょう。忘れてしまった場合は再設定してください。
e-Taxからの提出を選択すると、必要ソフトのインストールやスマートフォンからのマイナカード読み取りなどの事前準備の画面に移ります。少々煩雑ですが、指示に従って設定を進めてください。
2.申告する所得の選択で「先物取引」「雑所得」をチェック

引用元:国税庁確定申告等作成ページ
申告書の種類「所得税」を選択します。青色申告の場合は「決算書・収支内訳書(+所得税)」になります。

引用元:国税庁確定申告等作成ページ
生年月日を入力、給与所得や事業所得など該当する項目にチェックを入れます。
勤め先で年末調整が終わっていても、給与収入の入力は必須です。

引用元:国税庁確定申告等作成ページ
国内FXで得た収入は「先物取引」を、
海外FXで得た収入については「雑(業務・その他)」にチェックを入れます。
3.各所得の入力
「選択された所得の入力」の画面に移り、それぞれの金額を入力します。

引用元:国税庁確定申告等作成ページ
雑所得には海外FXでの利益とかかった経費を入力します。種目は「その他」を選択し、「海外FX」「FX取引」などわかりやすい名称を付けます。

引用元:国税庁確定申告等作成ページ
「先物取引に係る雑所得等」には国内FXでの利益とかかった経費を入力します。決済方法は「仕切」を選択してください。入力例も確認できます。
その他、各項目を埋めていけば確定申告に必要な書類が完成します。
確定申告で間違いやすいポイント
納税額が多すぎたり少なすぎたりする場合、どこかで見落としや入力ミスが考えられます。間違えたまま提出してしまうと差し戻されてしまいますので、以下の点をチェックしてみましょう。
確定申告でよくあるミス
- 所得の区分が違う
- 給与収入が未入力
- 経費に関係ないものを入れている
- マイナス忘れや桁間違いなどの入力ミス
1:海外FXと国内FXの区分を間違えて違う欄に入力しているケースです。
2:会社員が見落としがちなポイントです。納税額が少なすぎたり、還付金が発生している場合は見直しましょう。
3:経費として計上できるのはFXに関連するものに限られます。自宅で行っている場合、家賃や通信費などFX業務以外にも使うものの支出は按分計算して計上します。全額を計上しないよう注意しましょう。
4:単純なミスですが起こりやすく、よくある間違いです。
全て入力してから間違いに気付くと、戻って修正するのが大変です。入力するたびに確認するとミスを減らせます。
提出期限ギリギリになってから申請しようとすると、焦ってミスが増えたり、必要な書類を揃えられなかったりするから注意じゃ。
税務署も混んでて相談するのが大変よ!早めの準備が大切ね。
FXの利益が20万円以下でも住民税の申告は必要!
「副業の利益が20万円以下なら申告しなくていい」という特例はあくまで所得税に限っての話です。
住民税については利益が20万円を超えなくても申告する必要があります。
厳密には自治体によって対応が分かれるため、お住いの市町村役場に確認することをおすすめします。
海外FXと国内FXの併用パターン例
実際にどんな使い分けをしているトレーダーが多いのか具体例を紹介するぞ。
| トレード目的 | 選ぶ口座 |
|---|---|
| 指標トレード・スキャルピング | 海外FX(ECN口座) |
| 安定した資金運用・中長期保有 | 国内FX(固定スプレッド口座) |
| 税率調整・収入分散 | 両方(年収や利益で出口戦略) |
| 新しいトレード手法の検証 | 海外FX(ボーナス口座) |
| 円建て・海外通貨建ての資産分散 | 国内:円建て/海外:USD, BTC建てなど |
自分は海外FX・国内FXを併用すべき?向いている人の特徴とは

併用が向いている人の主な特徴は以下の通りです。
- 自身の投資スタイルを見極められる
- リスク許容度を考慮できる
- 情報収集を怠らない
自分に適した投資スタイルを見極められる人
FXにはスキャルピングのような超短期取引から、中長期のスイングトレードまで幅広いスタイルがあります。
たとえば、短時間で細かく利益を積み重ねたい人はスプレッドが狭く約定力の高い海外FXが適しています。
一方で、ポジションを数日〜数週間保有してじっくり伸ばしたい人は、安定したスプレッドと低スワップの国内FXが向いています。
このように、自分の取引スタイルを理解していれば、目的に応じて海外FX・国内FXをうまく使い分けることが可能です。スタイルを明確に意識できている人ほど、併用のメリットを最大限活かせます。
まずは少額から試してみて、自分に合った環境を見極めるのもおすすめじゃ。
リスク許容度を冷静に判断できる人
海外FXは高レバレッジやゼロカット制度など、大きなリターンを狙える分、価格変動の影響も大きくなるリスクの高い環境です。
その一方で、国内FXはレバレッジ上限が25倍と低く、ゼロカットもなく追証リスクがある代わりに、より安定的な環境が整っています。
このような違いを踏まえ、自分がどの程度の損失に耐えられるのか、どこまで資金をリスクにさらしていいのかを冷静に判断できる人は、リスクの高い局面では海外FX、安定性を求める場面では国内FXを選択するなど、柔軟で実践的な運用が可能になります。
損失を受け入れる心の余裕があるか、自分の気持ちをよく見極めるとよいぞ。
FXってメンタル面が大事なのね!
常に最新の情報をチェックし環境を把握できる人
FXは相場情報だけでなく、業者ごとのスプレッド、取引環境、税制の違い、規制動向など、知っておくべき情報が非常に多くあります。併用を考える際には、こうした情報を正しく把握し、自分にとって有利な取引条件を見極める力が不可欠です。
特に、海外FX業者は日本語サポートの質や出金スピード、ボーナスの条件などにバラつきがあるため、口コミや比較サイト、公式情報を定期的にチェックして最新の環境を把握できる人が、併用の恩恵を最も受けやすいといえます。
国内外のニュースは毎日チェックしないとですわね。
海外FXのキャッシュバックの税金の扱い
海外FXのキャッシュバックは原則として課税対象になります。キャッシュバックは「インセンティブ・報酬」という分類になり、雑所得として課税されます。
海外FXの取引利益と同じく総合課税となり、他の雑所得と合算され課税所得に含まれます。
キャッシュバックは「確定・入金されたタイミング」で課税対象です。出金にかかわらず口座に反映された時点で収入とみなされることに注意してください。
海外FX・国内FXはバレる?会社に知られず納税するには
会社に知られたくない場合の対策としては、確定申告時に「住民税に関する事項」で「自分で納付」を選択することです。これは副収入にかかる住民税を自分で納める方式です。
海外FXの利益が会社に気付かれてしまう原因として一番多いのは住民税通知です。
確定申告を行うとその内容は市区町村へ送られ、住民税が再計算されます。その際に給与以外の所得があると住民税額が不自然に上がるため、会社の給与担当者が副業に気付く可能性があるのです。
住民税の徴収方法を変更することで会社に通知される住民税は給与分だけとなり、FXで出た利益のことは知られずにすみます。
また、会社に知られるきっかけは「つい周囲に話してしまった」「お金の使い方が派手になった」「SNSでFXについて発信した」などもあります。普段の行動や言動にも気をつけましょう。
FXなどの投資が会社の規定に違反するかどうかは就業規則によるぞ。
不安なら事前に確認しておくといいわね。
国内FXとの併用におすすめ!海外FX業者3選
国内FXですでにトレードしていて、海外FXの併用にも挑戦してみたいという方におすすめの海外FX業者を3つピックアップしました。
| 業者名 | おすすめ口座 | 特徴 |
|---|---|---|
| AXIORY | 「スタンダード口座」 |
|
| TitanFX | 「スタンダード口座」 |
|
| Exness | 「スタンダード口座」「ゼロ口座」 |
|
海外FXと国内FXの併用に関するよくある質問
両建てできるの?
意図的な損益コントロールなどは脱税行為として指摘される可能性があるので注意が必要です。
海外FXと国内FXの併用まとめ
国内FXと海外FXの併用には、取引の幅が広がるだけでなく、税金やリスク管理の面でも調整がしやすくなるというメリットがあります。トレードスタイルに合わせて口座を使い分けたり、利益の出方に応じて税負担をコントロールしたりと、より戦略的な資産運用が可能になります。
これまで国内FXだけを使っていた方も、必要に応じて海外FXを取り入れることで、レバレッジの自由度や取引環境の柔軟さを実感できるはずです。
「海外FX=危険」「併用は難しい」と思い込まずに、仕組みや注意点を理解したうえで併用することで、自分にとって最適な取引スタイルが見えてくるかもしれません。