【画像あり】FX通貨強弱のMT4/MT5インジケーター「CM_Strength」「CCFp」使い方まとめ

テクニカル戦略 2024.08.02 2024.09.19

FXって価値が高い方の通貨が上がっていくのよね?
それが分かれば簡単に勝てるんじゃない?

通貨の強弱じゃな。たしかにそうなんじゃが、いつもある通貨が強いというわけでもないから難しいんじゃよ

通貨の強弱?ちょっと詳しく教えなさいよ

簡単にいえば強い通貨とは、買われている通貨のことになり、弱い通貨は売られている通貨になります。

しかし、強い通貨が常に強いという事はありませんし、逆に弱い通貨も同じでずっと弱いわけではなく、いずれは強い通貨に変化をします。

通貨の変動は、トレンドの進行や転換、経済指標の発表などのファンダメンタルズ要因でも激しく変わります。

FXで通貨ペアの価格変動は、その通貨間の交換比率の変動という事になりますので、通貨の強弱を常に把握していませんと、収益を生むことは難しいのです。

今回、変動する通貨の強弱をリアルタイムに、知らせてくれるインジケーターを紹介し、その使い方を解説いたします。

目次

通貨の強弱を知る

強い通貨を買い、弱い通貨を売る.この本質ができればFXでは利益を生み出すことができます。

ただ、この単純な仕組みが実際のトレードになりますと、なかなか難しいのです。

沢山の通貨ペアチャートを表示させていれば、どの通貨ペアが上昇(強い)状態に在り、どの通貨ペアが下落(弱い)状態にあるのかは、ある程度は把握できます。

日足9枚のチャート画像を見ていきましょう。

この9枚のチャート画像から分かることは、

  • 米ドル/円は「下落基調」
  • ユーロ/ドルは「上昇基調」
  • ポンド/米ドルは「上昇基調」
  • オーストラリアドル/円は「上昇基調」
  • ユーロ/円は「上昇基調」
  • ポンド/円は「上昇基調」
  • ユーロ/ポンドは「横ばい(レンジ)」
  • ユーロ/オーストラリアドルは「横ばい(レンジ)」
  • ポンド/オーストラリアドルは「横ばい(レンジ)」

です。

これは見たままそうなっていることは分かります。

この情報を踏まえて分かることは、この状態であれば最弱通貨は「米ドル」になり、次に弱いのが「日本円」ということです。

レンジ相場状態の「ユーロ/ポンド」は現在上向いており、「ユーロ/オーストラリアドル」は下向いております。

最後のチャートの「ポンド/オーストラリアドル」も下方向へ進行中です。

以上の情報からあえてランキングを付けると、順位は以下のようになります。

  1. オーストラリアドル(AUD)
  2. ユーロ(EUR)
  3. ポンド(GBP)
  4. 日本円(JPN)
  5. >米ドル(USD)

5つの強弱知るために9つのチャート見なきゃいけないの?めんどくさいわね

え・・・それくらいがんばるんじゃよ

たった5通貨の状況を知るためにも、9枚のチャートを開かないとなりません。

他にも主要通貨として、ニュージーランドドル、カナダドル、スイスフランも気になります。

通貨の強弱は刻々と変化しますので、スキャルピングやデイトレードなどの短期トレードをしているトレーダーにとっては、長期的なトレンドよりも、現在の通貨の強弱の方が重要になります。

現時点で最強通貨がどの通貨で、最弱通貨がどの通貨かが分かれば、ポジションを持つための通貨ペアの組み合わせもスムーズにいきます。

それは分かるわ。でも、めんどくさいわ

通貨の強弱をチャートに表示してくれるインジケーターを、今回2つ紹介し使い方を解説します。

通貨の強弱をチャートに表示してくれるインジケーター

  • CCFp…サブウインドウに通貨の強弱をラインで表示します
  • CM_Strength…メインチャート上に、文字と数字そして記号で表示します

あら、いいツールがあるのね

通貨の強弱を知らせるインジケーター「CCFp」

CCFp (Complex Common Frames percent)は時間の経過と共に、8種類に設定した通貨の強弱が複雑に絡んで変化していく様子を通貨別に色分けしてチャートのサブウインドウに表示させます。

ラインが上位にいる通貨が強く、下位にいる通貨はその時点で弱い通貨になります。

CCFpのダウンロード方法

CCFpの保存場所1

ダウンロードしたインジケーターが動作できるように、インジケーター専用の保管場所に置きます。

MT4を起動させてメニューバーからのファイル⇒「データフォルダを開く」をクリックします。

CCFpの保存場所2

  1. ファイルマネージャーを起動
  2. 「MQL4」を開く
  3. 「Indicators」フォルダーがあるので「CCFp.mq4」をその中に保存

CCFpの表示方法

「ナビゲーター」⇒「インディケータ」の中にCCFpがありますので、取り扱いたい通貨ペアのチャート上にドラッグアンドドロップをします。

ドラッグアンドドロップしますとCCFpの設定ウインドウが開きます。

CCFpの設定方法1

パラメーターを見ていきましょう。

MA_MethodはCCFpが強弱の関係ラインを描画するのに使用するMA(Moving Average)の種類です。

下記の4パターンの設定に変更できます。

0~3の特徴は下記になりますので、最適と思われる数値に変更しましょう。

※n日間のパラメーターで計算式の例も書いておきます。注)nには好きな日数を入れます

0:SMA(Simple moving average、単純移動平均線)
設定した全期間のデータを最新のデータを単純に足して期間で割りますので、直近データに重きを置いていませんので、相場に対する反応は遅めになります。

計算式

SMA=(n日間の終値データの合計)÷n日間

1:EMA(Exponential moving average、指数平滑移動平均線)
直近の値動きを「重視」するため、反応が早いです。

計算式

EMA = 前日EMA+α×(当日終値-前日EMA)

α=2÷(n日間+1)

αの値は平滑化定数と言います

2:SMMA(Modified Moving Average、修正移動平均)
(Smoothed Moving Average)とも呼ばれます。

SMAは当日終値が前日終値よりも高い場合でもSMAのラインが下がる場合があります。

SMMAではそのようなことがないように前日のSMMAと当日終値から当日のSMMAを計算するのが特徴です。

計算式

SMMA = (前日SMMA × (n日間- 1) + 終値) ÷ n日間

注)1日目は直近n日間終値の平均値とします。

3:LWMA(Linear weighted moving average、線形加重移動平均線)
加重移動平均は、個々のデータへの加重を「線形的」に減少させて、平均値を計算します。

計算式(n日間を4日間に設定した場合)

4日間のLWMA = (4日間×(当日の終値+3)×(前日の終値+2)×(2日前の終値+1)×3日前の終値)÷(4+3+2+1)

Fast, Slowの二つの期間を使用して計算されたラインが描画されます。

CCFpの設定方法2

  • USD…米ドル(Green)をTrue(描画)⇔False(描画無)の選択
  • EUR…ユーロを(DarkBlue)をTrue(描画)⇔False(描画無)の選択
  • GBP…英ポンド(Red)をTrue(描画)⇔False(描画無)の選択
  • CHF…スイスフラン(Chocolate)をTrue(描画)⇔False(描画無)の選択
  • JPY…日本円(Maroon)をTrue(描画)⇔False(描画無)の選択
  • AUD…オーストラリアドル(DarkOrange)をTrue(描画)⇔False(描画無)の選択
  • CAD…カナダドル(Purple)をTrue(描画)⇔False(描画無)の選択
  • NZD…ニュージーランドドル(Teal)をTrue(描画)⇔False(描画無)の選択

8通貨のラインが、交差して見辛いようであれば描画通貨数を減らすこともできます。

カラーも見易いように変更ができます。

通貨の強弱を知らせるインジケーター「CM_Strength」

文字と数字で表示しますので、最強通貨からの順位が一目でわかります

強い通貨が上位に行き、弱い通貨が下へ移動していくという分かり易い作りです。

更に、カラーと数値、矢印で現在の状態を見せてくれます。

CM_Strengthのダウンロード方法

ダウンロード後のインジケーターの保存場所はCCFpと同じになります。

CM_Strengthの設定

メインチャートに描画されますので、邪魔にならない位置に配置します。

X_axis:横軸の配置

Y_axis:縦軸の配置

FXは通貨の強弱が勝敗を決めるまとめ

今回、通貨の「強」「弱」を表すインジケーターのCCFpと、CM_Strengthについて解説をしてきました。

実際のトレードして使った感想は、CCFpはラインのカラーと通貨を合致させるのに、多少慣れが必要です。

CM_Strengthは一目で通貨の強弱ランキングが分かるので、とても使いやすいです。

但し、CM_Strengthはどの様な根拠で強弱をつけているのか、詳細情報が見つけられませんでした。

今回はエントリー時間が日本時間の為、値幅の変動が小さく、2時間経過後の成果は大きくは上がりませんでした。

今回紹介したツールをご利用の際は、十分にシミュレーションをした後に、使われることをおすすめします。